シンギュラリティの彼方(補足2 商人の没落)
シンギュラリティの彼方(第1回)
https://chiraura20190421.hatenablog.com/entry/2019/06/27/035756
の補足です。
武士の没落ならぬ商人の没落
太古の昔は“腕力資本主義”だったんでしょう。
腕っぷしの強いやつがエサもメスもゲットする。
(資本主義ちゃうやろってのは置いといて ^_^;)
その後、“武力資本主義”になり、
集団を形成し、荘園や農民から収奪するようになり、武士が台頭します。
これが江戸時代まで、水面下では緩やかに武士が地盤沈下しながら続きます。
戦国時代でも、財を成した商人や商才に長けた武士が台頭し、
武芸にのみ秀でた武士は徐々に割を食うようになっていきます。
江戸時代に入り、太平の世が訪れると、
武士は借金漬けで、商人に頭が上がらないようになっていき、
武士そのものも、武芸より学問や算術に長けたものが
良い暮らしをするようになります。
明治時代になり、制度が追いつく形で武士の世が終わりますが、
もう江戸時代には、いわゆる“終わってる”状態だったんでしょう。
現代はどうでしょう。
金さえあればなんでも手に入る的な状況があり、
純白のメルセデスにプール付きのマンションで、
最高の女とベッドでドン・ペリニヨンなわけです。
そして、
スゴイ発明をしたり、スゴイ発見をしたりしても、
その人が大金持ちになるのではなく、
金儲けゲームに勝つ人がお金持ちになります。
金儲け力の強い人(≒商人)が権力者になります。
ビルゲイツはウインドウズを開発したわけではありませんし、
本庶佑先生が儲けるわけではなく、製薬会社が儲けます。
ですが今度は、その“金儲けの力”が通用しなくなります。
武士の没落に続き、商人の没落が起こるのです。